お盆が近づいてきました。
故人やご先祖様を想い、お墓参りやお仏壇に手を合わせるこの時期。
墓前・仏前で必ず行うことの一つに、お線香をあげるという行為があります。
なぜ、「お線香を焚く」のかご存知でしょうか?
きっと、知らない人が多いのではないかと思います。
お線香を焚く理由を知っていると、いつもと違った視点でお盆が楽しめるかも!
今日は「ご先祖様」と「香り」についてのお話です。
ご先祖様にお線香を焚く3つの理由
1、ご先祖様のご馳走は「香り」
お線香をあげる理由は様々です。
そのうちの一つ、「香食(こうじき)」というものがあります。
ご先祖様は「香りを食べる」といわれています。
お供え物をするときに、ご先祖様や故人 が好きだった食べ物や飲み物をお供えすることが多いと思います。
たとえばお酒。
お酒をお供えする際は、蓋をあけましょう。
そうすることでお酒の香りを出します。
食事をお供えする際も、ゆげが出るような温かいものがいいでしょう。
その際、感謝の気持ちを込め、炊き立てのご飯を最初にお供えしましょう。
お線香も、ユニークなものが続々と出ています。
▷▷夏らしいスイカのお線香
▷▷みんな大好き、カレーのお線香
▷▷懐かしい好物、サクマドロップのお線香
▷▷お線香のバラエティパック
故人の好きなものの香りのお線香を手土産にするのもいいですよね!
香食とは何か
仏様やご先祖様には、お線香やご焼香を行いますよね。
亡くなった方は、「香りを食べる」と言われています。
特に亡くなって浄土に行く間の49日は、お線香を絶やさずにいますよね。
これは49日間は「香り」を食べて過ごすことが由来となっています。
亡くなった方にとって「香り」は高上な食べ物であり、「香り」によって清められます。
ご先祖様にあげる食事は湯気が出て美味しい香りを漂われたり、お線香も気品溢れる香りを焚くといいですね。
2、この世とあの世を繋ぐ道しるべ
お線香の煙は、この世とあの世を繋いでいると架け橋です。
ご先祖様が迷わずにこの世に来るため、浄土へ送るための道すじとなります。
49日間は、故人が迷わずにあの世へ行くために線香を絶やすなと言われていますね。
また、煙が残された人の想いをあの世へと運んでくれます。
お墓やお仏壇に手を合わせる際に線香を焚く理由はここから来ています。
毎日お線香を焚きながらお仏壇に手を合わせて、ご先祖様に想いを届けましょう。
3、心と身を清める
香りによって匂いが消え、心身を清めると言われています。
浄化された心身でご先祖様と向き合い、手を合わせることで失礼の無いようにしましょう。
せわしない日々。
ふと故人のことを想いお線香を焚く。
あなたの元に生まれてよかった、一緒になれてよかった、出会えてよかった。
たまにはお話してみるのもいいですね。
感謝の気持ちや、今でもなお想っていることを煙に乗せて伝えましょう。
その際は、ぜひ、故人の好きだった「香り」でおもてなしをしたいですね。