お盆前?お盆後?海にクラゲが発生しやすい理由と海岸、天気など

夏休み、お盆休み。

仲間や家族で集まる機会が多くなります。

 

夏と言えば海!

ビーチサイドでBBQや花火大会。

夏の定番の催し物です。

 

しかし、心配事がひとつ。

クラゲ。

 

お盆頃になるとクラゲが発生して海では泳ぐことが出来なくなります。

 

クラゲ発生の例年と今年の状況、

クラゲが出やすい天気などを知って、楽しいイベントの計画を行ってください。

 

お盆にクラゲが発生する理由

お盆にクラゲが出る理由には、クラゲの成長が関わっています。

プラヌラ:クラゲの赤ちゃん。お母さんクラゲの中にいる。孵化するとお母さんクラゲの中から出てきて海の底に落ちていき、石などに付着する。

ポリプ:居場所を見つけたプラヌラが、イソギンチャクのように姿を変えます。名前もプラヌラからポリプに変わります。海水の中で微生物などを食べて少しずつ成長して行きます。

ストロビラ:ポリプが成長してクラゲを作り出して行きます。ひとつのポリプから、何匹かのクラゲが誕生します。

画像:コトバンク

 

つまり、ひとつの卵(プラヌラ)から何匹ものクラゲが誕生するということダヨ。

 

夏の海水の温度、海中の栄養が豊富なこの時期に、クラゲはすくすくと成長して海面に漂い始めます。

この時期がちょうどお盆の期間と被っているのです。

 

お盆前?お盆後?クラゲが発生しやすい気候

クラゲは温暖になると成長します。

その時期がちょうどお盆頃と言われていますが、その年が冷夏だったり梅雨が長引くと、お盆を過ぎてもクラゲが少ないこともあります。

逆に、梅雨明けが早かったり猛暑の年は、お盆前でもクラゲが多く発生していることがあるので注意が必要です。

僕たちの成長に最適な海水温度は20〜30度。その年の天候によって左右されるヨ。

 

日本海?太平洋?クラゲが発生しやすい海岸

水温の上昇は日本海の方が遅いので、

太平洋の方が先にクラゲが発生しやすい傾向にあります。

 

しかし、台風や潮の流れ、気候の変化に伴い、クラゲの発生率も変わってきます。

 

「太平洋だからもう控えよう。」

「日本海ならまだ大丈夫。」

「北の方の海岸だから海水温度も低いでしょ。」

と過信せずに、全国的に見ても発生率は同じと考えた方がいいです。

 

日本全国、どこにでも生息しているヨ〜。

 

台風や潮の流れでも変わってきます。

 

 

クラゲの発生率が少ない海岸として有名なのが、伊豆の白浜海岸。

海水も2ヶ月遅れの温度ということで暖かく泳ぎやすい海です。

 

しかし、全く0かと言われたらそうではありません。

 

近年では温暖化の影響からか、全国的に猛毒を持ったクラゲが相次いで目撃されたりしています。

大丈夫と過信せず、その自治体の遊泳情報をしっかりと確認しましょう。

 

クラゲの種類

全国的に多いのは、ミズクラゲ・アンドンクラゲ。

アンドンクラゲは暖かで浅い海を好みます。

このため、遊泳禁止になる海水浴場も多くあります。


ミズクラゲ


アンドンクラゲ

 

日本海側に見られるのは、アカクラゲ。

他のクラゲよりも比較的低い水温を好むみますが、注意が必要です。

呼吸系の毒を持っており、呼吸困難を引き起こします。


アカクラゲ

 

太平洋側に見られるのは、カツオノエボシ。

よく、ニュースでも取り上げられる猛毒を持ったクラゲ。

アナフィラキシーショックなどから死に至ることもあるので刺されたらすぐに救急車を呼ぶ必要があります。


カツオノエボシ

 

 

クラゲがたくさんいる海には入らない方がいいのか?

クラゲのうにょうにょした触手には、刺胞と呼ばれる毒針の入っている袋があります。

肉眼で見ることは出来ないほど、小さなものです。

クラゲは、エサを取るために針を出します。

生きるための手段です。

 

このクラゲに触れてしまうと、クラゲがエサだと勘違いして針を出して刺してしまいます。

 

全てのクラゲが、人間に有毒な害を与える訳ではありません。

よく見かけるのはミズクラゲ。

刺されても気づかないことが多いクラゲです。

 

痛い腫れたが出る有名なクラゲが、アンドンクラゲ。

毒はなくとも、クラゲに刺された時にはチクっとした痛みがあり、その後腫れを伴います。

 

最近では、有毒な被害をもたらすクラゲも多く発生しています。

 

クラゲが大量に発生している海水浴場では遊泳禁止を提示する場合もあるので、やはり入らない方が身のためです。

砂浜に打ち上げられている死骸にも毒が含まれているので、むやみに触らないでネ!

 

クラゲに刺された時の対処方法

針などが残っている場合はピンセットやタオルなどを使って取り除きます。

細かい作業なので注意して行ってください。

 

患部は浸透圧の関係から、水ではなく海水で洗い流し清潔にします。

 

ミズクラゲやアンドンクラゲのような毒性の弱いクラゲの場合は、市販の薬を塗って対応します。

抗ヒスタミン作用のある軟膏を塗布してください。

 

 

痒みを抑えるだけの虫刺され薬では、炎症を抑えることは出来ないので持参する際に確認することをオススメします。

腫れがひどい場合は、冷やします。

 

猛毒クラゲの場合、アナフィラキシーや命に関わる症状を引き起こすので応急処置で対応しなければならない場合もあります。

 

その場で大丈夫と思っても、あとから症状が悪化する可能性があるので、注意して身体観察する必要があります。

 

 

お盆に海に入ると、死人に引っ張られるという言い伝えがあります。

人を死に至らしめるほどの毒を持ったクラゲに刺されたら、海中で死んでしまうなんてことも。

先人たちは、そうやって海の危険から大切な人を守っていたのではないでしょうか。

 

綺麗なクラゲも、幽霊に見えるかもしれませんね。

正しい知識と認識を持って、夏のイベントを楽しんで欲しいと思います。

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