神社に行ってお参りをするときに、どのようにすれば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
神社の参拝方法について、ご紹介したいと思います。
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鳥居の前でまず一礼
正門の鳥居前についたら、一礼します。
神社によっては、一の鳥居、二の鳥居など複数の鳥居がある場合がありますが、それぞれの鳥居の前で一礼してください。
神社にとって、鳥居は聖なる神域への入口の象徴であり、神様がいらっしゃる空間と私たちのいる空間を分けています。他人の家を訪れるときに玄関の前で挨拶をするのと同じです。
神様の前で、心がけたい服装
帽子などの被り物をしているときには、脱いでくださいね。
目上の人の家に何かお願いやお礼をする場合、きっちりとした服装で、帽子をかぶっていたら脱いで伺うのではないでしょうか。
神様は人間よりもずっと尊い存在です。人にお願いやお礼を言う時には丁寧な服装や対応を心掛けるのに、神様にお願いをしたり感謝したりする時にはそうしない、というのはしっくりきませんね。
一番大切なのは信仰心で、服装に拘り過ぎる必要はありませんが、まずは形からという言葉もあるように、服装や作法などの形が決まっていれば心もついてくるものです。決して、服装は疎かにしていいものではありません。
鳥居をくぐったら、そこは神様の道
鳥居をくぐったら参道を歩きますが、参道の中央を進んではいけません。
参道の中央は「正中」といい、神様が歩かれる道とされているためです。
神社によっては、鳥居の左右どちらかから入るか決まっている場合があります。ほとんどは左側からですが、決まりがない場合はどちらでも構いません。
手水舎で手と口を清める
参道の手前や横側にある手水舎では、手と口を清めます。
本来、神様にお目にかかる前に全身を清める禊を簡易化したものであり、手と口を洗って穢れを払います。
一度ですべて清められるように、水は多く汲んでおきましょう。
清めた後、拭けるようにタオルも用意しておくと良いですね。
手と口の清め方
清め方にも順序があります。
まず右手で柄杓を取り、水を汲み、その水を左手にかけて洗います。
次に左手に柄杓を持ち替え、右手を清めます。
柄杓を右手に持ちかえ、左の手のひらに水を受け、その水を口にいれてすすぎます。
かつて、神事に参加する前には清流や井戸水などで心や全身を清める「禊」(みそぎ)が作法でした。
禊の由来は、神話のイザナギノミコトとイザナミノミコトの話の中にあります。
禊(みそぎ)の由来
神生みの際に火の神を産み亡くなったイザナミノミコトを追いかけて黄泉の国へ行ったイザナギノミコト。
そこで変わり果てたイザナミノミコトを見て、黄泉の国から逃げ帰りました。
このとき、黄泉の国の罪穢を祓うために海で体を洗いました。
これが禊、つまりは手水の由来とされています。
本来は全身を川に浸けて体を清めますが、毎回行うのは大変なため、禊の儀式を簡略化した作法を手水舎では使っており、現在でも参拝の前には手水を使うことになっています。
多くの人が使うものなので、柄杓に直接口はつけてはいけません。
すすぎ終わったら、水を再び左にかけて清めます。
最後に柄杓を縦にし、余った水で柄を洗い、柄杓をもとの位置に戻します。
拝殿での参拝方法
帽子やコートは脱ぎ、神様に一礼し、鈴があれば鳴らします。
鈴の音は、参拝者を祓い清め、神様に来訪をお知らせする役割があります。
今度は、お賽銭です。お賽銭を投げつけるようなことがあってはいけません。
静かに入れましょう。
そして、「二礼二拍手一礼」を行います。
「二礼」神前に向かい、二回おじぎをします。
背中が丸くならないよう気を付けてください。
「二拍手」胸の前で両手を合わせ、大きく音が鳴るように二回柏手を打ちます。
自分が素手であり、神様に対し素の状態であることを知らせるためのものです。
二拍手のあと、合掌し、神様に祈ります。
「一礼」再び深くおじぎをします。
祈りの言葉は、声に出すことで言霊となる
祈るときは、左右の手をそろえて合掌し、祈りの言葉は、小さく声に出して神様にお伝えするようにします。
まず「祓い給へ、清め給へ」と三唱し、神社に祀られている神様の正式名と「守り給へ、幸はえ給え」と三唱します。
神様に守っていただき、幸せへと導いていただくという意味の略してある祝詞になります。
その後、自分の住所と誕生日、名前をお伝えし、願い事をします。
日本には昔から言霊という言葉があるように、祈りを声に出すことでより神様へ伝わるとされています。
ただし、周囲の迷惑にならないよう自分にのみ聞こえる音で神様へとお伝えしましょう。
まとめ
参拝方法を覚え、これからの参拝に役立ててください。