愛犬愛猫に迷子札をつけていますか?
愛護団体や保護活動者の方々の呼びかけなどによって広まりつつある迷子札。
最近では装着している犬猫を見かけるようになりましたが、迷子になり保健所へ収容される犬や猫はまだまだ後を絶ちません。
犬も猫も活発な生き物ですので「うちの子は迷子にならないわ!100%大丈夫!」なんてことはありえません。
迷子札の重要性をより多くの方々に理解して頂きたいです。
Contents
犬猫が迷子になる理由
犬猫が迷子になる時は、 “ 過度に興奮 ” している状態 の時が多いです。
興奮 と聞くと…
運動中やおやつなど喜びでテンションが上がっているプラスの心理の状態を思い描く事が多いと思いますが、恐怖や緊張、驚き、逃走欲求でパニックになるマイナスの心理の状態になることも “ 興奮 ” です。
過度な興奮 が冷めた時には、どこなのか分からず飼い主も見当たらず、迷子になります。
帰巣本能により帰宅する犬も稀にいますが、昨今の家庭犬では珍しい事例だと思います。
特によくある迷子理由は・・・
・飼い主さんの不注意による家や車からの脱走・オスがヒート(生理)中のメスの匂いを辿って遠くまで行ってしまう
(大型犬は20km先へ移動することもあり)
・動物や乗り物を狩猟本能により急激に追いかけてしまう
・雷や花火など急な大きい音に驚き、恐怖やパニックにより逃走
・フリーで遊ばせられる場所や慣れていない知らない場所で匂いを嗅ぐ冒険に夢中になり見失う
・興奮時の勢いある飛び出しで飼い主さんがリードを手放してしまう
その他にもこんな理由が・・・
保護の場合
最近では保護犬の里親になる飼い主さんも増加してきました。
元々野良犬だった犬は山遊びや自由に走ることが好きな子が多いので、その背景からストレス解消のため脱走してそのまま迷子になってしまうケースがあります。
虐待や飼育放棄の場合
虐待や飼育放棄、繁殖場崩壊などで保護された犬猫は、虐待によるトラウマを抱えている事も多く、恐怖でパニックを起こしやすい犬猫もいます。ちょっとしたパニックで飛び出して言ってしまいそのまま以後になってしまうケースがあります。
保護までの生活が不明な場合
保護されるまでどうやって暮らしていたのか不明な犬猫に対しては、特に注意して環境やコミュニケーションに配慮してあげることが、迷子を防ぐカギとなります。また、住んでいる環境や飼育方法、犬猫個体の性格でも違いはあります。
大切な愛犬愛猫に迷子の危険性はありませんか?
今一度確認してみましょう。
迷子札のメリット
迷子になると、知らない人ばかりの知らない環境、恐怖や不安を感じる出来事もたくさんあるので、愛犬愛猫にとってはかなりのストレスになります。飼い主が見つからないままだと最悪、そのまま死亡してしまうか、誰かによって保護されます。身元が見つからな場合、保健所に捕獲収容される事が一般的です。
保健所に収容され、飼い主が見つからないままだと、里親を募集しますが、”極端な人見知り”、”攻撃性がある”、”ストレスで噛む”など、様々な理由で里親募集が出来ず殺処分されてしまうこともあります。
いつもはおとなしい子でも、迷子・保健所という不安な環境が原因でストレスを抱え、性格が変化してしまう場合が多くあります。
愛犬愛猫への迷子札のメリット4つ
1、保護した方から直接連絡がくる事が多い2、首輪や迷子札は目に入りやすいので目撃情報が多くなる
3、家庭犬だと気づいてもらえて、近寄って保護してくれる可能性が上がる
4、警察や役所、保健所へ保護されてもすぐに連絡がある
熊本市、迷子札のお陰で殺処分0を達成!
熊本市動物愛護センターでは「迷子札をつけよう 100%運動」を行なっており、なんと飼い主への返還率は平均45.26%!(03年度の29.1%→14年度は60.7%にも倍増)。
そしてこの活動の良い流れによって、殺処分0を達成するという偉業まで現実となりました。
私自身も保護活動をし、保健所での活動も行ないました。「首輪はついてるのに…迷子札もつけてよ!」と思った経験が何度も何度もあります。
まだまだ日本全国の各センター各保健所の職員さんや地域の愛護団体・保護ボランティア活動者さんが地道に活動されております。
飼い主さん一人一人が愛犬愛猫に迷子札をつけるだけで、活動する方々の負担をぐっと減らせることとなり、それはとても大きな力になります。
散歩をするだけで迷子札推奨活動にも協力することになりますね!
小さなことかもしれませんが、これも立派なボランティアのひとつの形だと思います。
写真:熊本市動物愛護センター
今回の熊本地震の際にも迷子札は大変役に立ったのではないかと思います。日本に住んでいる限り、いつ災害にあうか分かりません。
その時に愛犬愛猫のそばにいれるとは限りません。お留守番の時などでも常日頃から迷子札は装着するようにしましょう。
※熊本市殺処分0は、全国的なニュースになりました。勘違いされやすいのですが、これは熊本市の場合であり、熊本県全てにおける保健所で殺処分が0になったわけではありません。熊本市以外の市では、今でも、たくさんのペットが処分されているのが現実です。しかし、殺処分が0になったとういう事実はとても素晴らしいことです。くまモンの地、熊本県熊本市から日本全国へと広がっていくといいなと思います。
迷子札を探そう!
迷子札ってなんだろう?
基本的に迷子札へ記載するのは、愛犬の名前・電話番号。
その他に市への登録番号や飼い主さんの苗字を記載される方もいらっしゃいます。
迷子札の他の言い方としては、”ネームタグ”、”ペットタグ”、”ネームプレート”とも呼ばれています。
どんな種類があるの?
小型犬や猫用の小さなもの〜大型犬用の大きなものまで様々なサイズがあります。
メダルやリング、しずく、カプセルなど色々な型のものがあり、飼い主さんの好みやペットの雰囲気、性格などでお好きなものを選べます。
アクセサリーのようなチャームタイプ。首元で揺れるのでとても可愛く、パッと見ただけで、迷子札というのがよく分かります。
装着の仕方は?
迷子札の装着の仕方は”2重カン”や”ナスカン”などで首輪につけます。
自宅で首輪を外す方や散歩時にハーネスをお使いの方は、
革紐やチェーンでネックレスのようにし(首輪という認識ではない)、迷子札はいつもつけていることをオススメします。
その他にネームプレートタイプもあり、直接首輪に迷子札がついています。アクセサリーのように揺れたりするのが邪魔だな〜と思う方にオススメです。
購入できる場所は?
最近では色々なところで購入できるようになりました。
インターネットのショッピングサイト・オンラインショップ、ペットショップや最寄りのホームセンターやショッピングモールなどでもお気軽に購入可能です。
値段もお手ごろなものから、こだわりの逸品までさまざま。
身近な場所でも販売されるようになったので、ご自分の愛犬愛猫以外にも、離れて暮らすご両親や兄弟の愛犬愛猫にプレゼントしても喜ばれると思います。
愛護活動を応援しているショッピングサイトや里親募集サイト、愛護団体では保護犬を迎えた方に迷子札をプレゼントしているところもあります。
迷子札以外の対策として
メリットだらけ、素晴らしい役割を持つ鑑札
市へ登録の際にもらう 鑑札 。前途でも記載しましたが、基本的に着用が義務ですが、ほとんどの方がつけていません。
迷子札と鑑札の違いは、鑑札は、愛犬が行政機関に保護された場合、飼い主に連絡をする義務を有しています。迷子札には基本的には連絡義務がありません。
愛護活動が盛んになった現在では、迷子札しか装着していなくても連絡がくることがほとんどです。しかし、不安な方は鑑札も一緒に装着することが望ましいです。
デザインがもっとおしゃれになるとつける方も増えるかもしれませんね。
近年増えてきているマイクロチップ
愛護団体やペットショップからペットを迎えた時に、マイクロチップ が入っていることがあります。もちろん、迎えたのちに動物病院で入れてもらうことも可能です。
マイクロチップは皮膚の下に入っており、専用の器具で15桁の番号を読み取ります。
入れただけでは登録になりませんので、飼い主さんの情報を登録機関に申請登録をしましょう。
マイクロチップは便利ですが、地方の保健所などでは読み取り専用の器具がないことも多いです。
見た目ではマイクロチップの有無が分かりませんので、やはり日本ではまだまだ迷子札の方が安心できると思います。
まとめ
迷子札とはたった1つでも、愛犬愛猫を守れるのはもちろんのこと、多くの人の役に立つ大切なものなの。
迷子札をつけてないと、かっこ悪い!間違ってる!と子供たちに言われるような世の中になるといいなあ〜と思います。
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