日本には明治神宮や長野にある諏訪大社、福岡の太宰府天満宮など大きな神社から、地元民に愛されている小さな神社まで、さまざまな神社が数多くあります。
では、日本全国に神社ってどのくらいあるかご存知でしょうか。今回は、そんな神社の数についてご紹介していきたいと思います。
神社の総数
神社の総数は、仏教系寺院よりも数が多く、日本で最も多い文化建築物のひとつであり、約8万8,000社以上存在すると言われています。
その内、神職者が常駐している社は、2万社程度と言われていますが、宮司(神職の最高位)の数は1.1万人とも言われているため、実際には多くの神社で神職が複数の神社を兼務していることがうかがえます。
一番神社の多い都道府県
文化庁文化部宗務課「宗教年鑑」に掲載されている各都道府県別の神社の数によると、一番多い県が新潟県で4,933社。
次に多い県が兵庫県で4,243社。新潟県は諏訪信仰の本社である長野県の諏訪大社から遠くないこともあり、諏訪信仰の神社が多くあります。
兵庫県は八幡信仰で有名です。
伊勢神宮がある三重県や伏見稲荷神社がある京都府が1位でないのは意外ですね。
なぜ新潟県なのか
2点の理由が考えられています。
- 明治時代に新潟県は全国で最も人口が多かったこと
日本人の大多数が農業によって生活を成り立たせていた時代に、広い穀倉地帯を有し、収穫高が大きかったことから、人口が多くなりました。
人口の多さが自然にできた村の多さ、神社数の多さに繋がってきます。
新潟県は村から自然にできた神社の成り立ちを今に伝えています。
- 明治後期に政府が出した神社合祀政策の影響を比較的受けなかったこと
2位の兵庫県と大きく差をつけた理由として、明治時代に政府が行った「神社合祀」があげられます。
神社合祀とは神社を統廃合し、神社の数を減らす施策なのですが、新潟県はこの施策に消極的でした。
新潟県では神社を地域づくりの場所や地域コミュニティの場所としており、地域文化を守りたい、という気持ちが強かったからではないか、と考えられています。
新潟県の神社に対する思い入れは、他の地域よりも強く地域に根付くものがあると感じられますね。
地域での交流の場所が減り、また核家族化が進む現代において、昔ながらの地域交流を大切にする姿勢は、子ども達へも良い影響を与えてくれそうですね。
まとめ
新潟県を訪れたら神社数が日本一多いという豆知識を披露したり、他の場所でも神社数がどのくらいあるのか見たりして、より、神社を訪れた際に楽しんでください。